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用語集 イオン交換樹脂に関する用語集です。
カタログやHPで不明な用語がありましたら、
こちらを参照ください。

ここにとりあげた用語はイオン交換を取り扱う上で一般に使用される慣用語で、その定義は言語学上又は学術用語とは少し異なります。

圧力損失Pressure Drop
カラムに充填したイオン交換樹脂層を溶液が通過することによって生じる圧力で、樹脂層を通過する液の抵抗の大きさを表す。
アルカリ度Alkalinity
水に溶けている炭酸水素塩、炭酸塩、水酸化物などのアルカリを中和するのに必要な酸消費量のこと。
アミンAmine
アンモニアNH3の水素原子を炭化水素基Rで置換した化合物の総称で、陰イオン交換樹脂の官能基に使用される。強塩基性陰イオン交換樹脂は第4級アンモニウム塩基、弱塩基性陰イオン交換樹脂には第3級アンモニウム塩基が用いられる。
イオンIon
正または負の電荷をもった分子。
イオン化Ionization
分子が荷電した状態に解離すること。
イオン化定数Ionization constant
化学的化合物が溶液中でイオンに解離する限度を絶対的な単位で表した数値。
イオン交換Ion exchange
イオン交換の基礎知識」を参照。
陰イオンAnion
負に荷電したイオン。
押出Displacement
カラム操作の再生において、通薬を終了したとき樹脂層中に残留する再生剤を水で押し出す置換操作のこと。
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解離Dissociation
イオン化すること。
下降流Downflow
流体をカラムの上部から供給し底部から排出するもので、通常のイオン交換は下降流で行なうのが普通である。
カラム操作Column operation
イオン交換樹脂を筒(カラム)に充填して流体を下降流または上昇流で通過させる操作方法。
カルボキシル基Carboxylic group
酸性基-COOHの呼称で、弱酸性陽イオン交換樹脂の官能基に用いられる。
貫流Breakthrough
カラムを通過させイオン交換によって除去されるべきイオンが漏出を始めた状態を指す。
逆洗Backwash
カラムに充填したイオン交換樹脂に対し、洗浄水を上昇流で流して樹脂層を流動させて異物を除去するとともに沈整させて樹脂層を整える操作。
吸着Adsorption
物質がイオン交換体の表面および内部の化学的な活性基に付着することをいう。
空間速度SV、Space velocity
カラムに充填している樹脂量に対し1時間に通過する液量の比(倍量)で表す。
空隙Voids
カラムに充填した状態におけるイオン交換樹脂の粒子間の隙間。
g当量Gram equivalent
mol同様、反応物質の量の単位。分子量をイオン価数で除した値のグラム数を示すのに利用され、例えば2価の硫酸イオン(分子量98)の場合、1g当量の質量は49gとなる。単に当量やeq (equivalent)と表記することもある。
原水Raw water
処理すべき水、溶液の場合は原液(Feed又はInfluent)という。
硬度Hardness
水に溶解しているカルシウムおよびマグネシウムイオンをいう。これらの炭酸水素塩を一次硬度と呼び、炭酸水素塩は煮沸によって不溶性の炭酸塩になる。
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サイクルCycle
イオン交換では通水と再生を繰り返して何回も使用するのが普通で、この繰り返し回数をサイクル数と呼ぶ。
再生剤Regenerant
イオン交換体の活性化に用いる薬品のことで、陽イオン交換樹脂の再生には塩酸、陰イオン交換樹脂には水酸化ナトリウム溶液を用いるのが普通であるが、目的により他の薬品も使用される。
酸性度Acidity
溶液中に存在する水素イオン(H+)の濃度をあらわしたもの。
収縮Shrinkage
外部溶液の浸透圧によってイオン交換樹脂が脱水されて収縮し体積が減少すること。
樹脂層高Bed depth
イオン交換樹脂をカラムに充填し沈整したときの基準となるイオン交換樹脂層の高さ。
上昇流Upflow
流体をカラムの底部から供給して頂部から排出すること。
Bed
カラム中に保持されているイオン交換樹脂層。
床膨張Bed expansion
カラムに充填したイオン交換樹脂を逆洗すると、イオン交換樹脂は流動し一定の高さで浮遊する。この床膨張の高さは流速によって調節することができる。
処理液Effluent
イオン交換処理された溶液。
スルホン基Sulfonic group
強酸性陽イオン交換樹脂の官能基に用いられる酸性基(-SO3H)。
静的方式Static system
ビーカーなどの容器中でイオン交換樹脂と溶液を接触させるバッチ反応方式のこと。イオン交換は平衡反応であるので溶液とイオン交換樹脂のイオンの分布には一定の比率の終末点がある。
ゼオライトZeolite
天然に産出する含水珪酸塩の鉱石で一定の条件下でイオン交換作用がある。
洗浄Rinse
通液や再生を終了した時点で樹脂層中に残留する薬液などを洗い流す操作のこと。
線速度LV、Linear velocity
管内の流体流量Q(m3/h)、管断面積A(m2)のときQ/A(m/h)を線速度という。イオン交換カラムにおける線速度は、空間速度SV×樹脂層高(m)で求めることができる。
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脱イオンDeionization
溶液中に含まれるイオンを取り除くこと。
脱塩Demineralizing
塩類を構成する無機イオンをイオン交換樹脂によって取り除くこと。
電解質Electrolyte
水中で解離しイオン化して電流を導く溶液をつくる化合物。
動的方式Dynamic system
静的方式に相対する方式で、カラムに充填したイオン交換層を通過させて行なうイオン交換操作。
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バッチ操作Batch operation
ビーカーなどの容器中でイオン交換樹脂と溶液を接触させる静的方式のことで、反応終了後は傾瀉(デカンテーション)によってイオン交換樹脂と溶液を分離する。
ピーエッチpH
溶液の酸性度を表す数値で、水素イオン濃度の負の対数。pH1は強い酸性、pH 14は強いアルカリ性、pH7は中性である。
ピーケイpK
電解質の解離の限度を表したもので、その化合物のイオン化定数の負の対数。
フリーボードFreeboard
逆洗の操作においてイオン交換樹脂が膨張して流動することができるようにカラムの樹脂層上部に設けられた空間。
平衡反応Equilibrium reaction
イオン化する化合物の相互作用のことで、この際生じた産出物は反応物と産出物の両者が一定の比率で存在する平衡点に達するまで構成されていた物質に逆もどりする傾向をもつ。
膨潤Swelling
イオン交換樹脂は交換基の形により樹脂粒子内の水分量が変わり、体積が変化するので、その割合を交換基の基準形をもとにした膨潤率として表現する。
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摩耗Attrition
イオン交換樹脂の粒子が他の粒子とこすれあうことによって生じる摩擦疲労。
密度Density
イオン交換樹脂が占める体積と質量の比で、見掛けの密度(Apparent density)と真密度(True wet density)がある。見掛けの密度は脱水した状態のイオン交換樹脂1Lの質量を表し、真密度は湿潤状態における質量と同体積の水の質量との比で表す。
漏れLeakage
イオン交換によって除去されずにカラムを通過して処理水中に検出される現象。
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陽イオンCation
正に荷電したイオン。
溶離Elution
比較的高濃度に含有する溶液を使ってイオン交換樹脂から吸着しているイオンをはずすこと。
容量Capacity
イオン交換樹脂がもっているイオン交換容量を表し、総交換容量(Total exchange capacity)、中性塩分解容量(Salt splitting capacity)、貫流容量(Breakthrough capacity)などが使われる。
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流速Flow rate
一定時間内にイオン交換カラムを通過して流出する溶液の量。通常、空間速度SV(Space velocity)が用いられる。
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アンバーライト™のカタログに表示される用語解説
樹脂名
アンバーライト™は種類毎に樹脂名で分類されている。一部に例外もあるがゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂はIRに続いて100番台の数字、MR型はIRを用いない200番台。弱酸性陽イオン交換樹脂はIRCに2桁の数字。強塩基性陰イオン交換樹脂の儀燭魯殴觀燭IRAの400番台でMR型は900番台を使用する。況燭呂修譴召410番台、910番台を使用し、弱塩基性陰イオン交換樹脂はIRAのあとに2桁の数字を用いている。アンバーライト™の製品名は長い間IRまたはIRAのあとにハイフンを用いて数字で表示したが1996年からハイフンを用いない方法に変更された。さらに強酸性、強塩基性のイオン交換樹脂については末尾に標準製品の交換基のイオン形を表示するようになった。
母体構造
ほとんどはスチレン系で母体がスチレンとジビニルベンゼンの共重合体であることを表す。弱酸性陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の一部にアクリル系があり、母体がアクリル酸またはメタクリル酸とジビニルベンゼンの共重合体である。
アクリル系の陰イオン交換樹脂は親水性に優れ有機物に対する耐汚染性能にすぐれるが、やや耐熱温度に劣る。
官能基
それぞれのイオン交換樹脂の官能基を簡略化した化学式で表示している。
販売時の基準形
標準製品の交換基の基準形を表す。強酸性陽イオン交換樹脂はナトリウムイオン形(R-Na形)、強塩基性陰イオン交換樹脂は塩化物イオン形(R-Cl形)、弱酸性陽イオン交換樹脂は水素イオン形(R-H形)、弱塩基性陰イオン交換樹脂は遊離塩基形が標準であるが、精製品として陽イオン交換樹脂は水素イオン形に、陰イオン交換樹脂は水酸化物イオン形に転換して出荷される場合がある。
形状
いまではすべてのアンバーライト™は球状であるが、フェノール系のイオン交換樹脂には塊状の製品が存在する。
見掛けの密度
販売時の基準形で十分に水和させたイオン交換樹脂の水中における体積1Lを出荷時の表面付着水を定められた一定条件で脱水した状態の質量で表示する。粒子径の違いなどにより若干の変動を生じるが、見掛けの密度を統計的に処理して基準となる出荷重量(Shipping weight)が決められている。
真の密度
販売時の基準形で十分に水和させたイオン交換樹脂の表面付着水を定められた一定条件で脱水してピクノメータを用いて測定した真の密度(True wet density)で、逆洗時の膨張率や混床式(モノベッド™)で使用するときの分離の難易を判断する指標などに用いる。
水分保有能力
販売時の基準形で十分に水和させたイオン交換樹脂の表面付着水を定められた一定条件で脱水した状態のイオン交換樹脂の粒子内部に保有することのできる水分量を表す。多孔性であるほど大きな値を示すので、水分保有能力によってその製品の大体の性質を推定することができる。
有効径・均一係数
イオン交換樹脂の粒子の大きさをふるい分けにより測定して正規分布の状態を対数確率グラフに直線として作図し、ふるい残留百分率累計値が90%および40%に対応するふるいの目開き(mm)を求める。90%に対応する目開き(mm)を有効径と称し、40%に対応する目開きと有効径の比を均一係数と呼ぶ。均一係数が1.0に近いほど粒径が揃っていることになる。
製造技術の進歩により小粒径の部分と大粒径の粒子を強制的に除去して容易に粒度分布の調節が行えるようになった。この場合の粒度分布は正規分布を示さないので対数確率グラフにおいて直線とはならない。このため平均的な粒子径を表すために50%に対応する目開きを「中間径」として表示する方法が用いられることもある。
さらにコポリマの共重合反応の技術が進歩して、従来の製品に比較して非常に粒径の揃った均一粒径樹脂が製造されるようになり「調和平均径(HMPS)」で表示されることが多くなった。均一粒径樹脂の定義は明確ではないが、均一係数は1.2以下を示す。
なお、最近は粒度分布測定を迅速に行なうためにふるい分けによらず、RapidVUE/Beckman Coulter社の粒度分布測定器が用いられている。
総交換容量
イオン交換樹脂のもつすべての交換基が作用した場合のイオン交換能力で、一般に水中における単位体積当たりのmg当量で表す。多孔性であるほど単位体積当たりの総交換容量は小さくなる。総交換容量はイオン交換樹脂の基礎研究では重視されるが、実用上は参考値程度であまり意味をもたない。
mg当量を炭酸カルシウム(CaCO3)の分子量に換算して1Lのイオン交換樹脂が何gの塩を吸着する能力に相当するかを示す方法も古くから用いられている。
最高操作温度
イオン交換樹脂の母体は高温度になっても溶融することはない。したがって官能基の安定性が顕著に損なわれはじめる温度を参考値として表示している。
陰イオン交換樹脂は交換基の形によって耐熱性が異なり一般に塩形の方が安定している。弱酸性陽イオン交換樹脂は逆に水素イオン形の方が安定である。
有効pH範囲
イオン交換樹脂が反応するpHの範囲を目安として示すもので、厳密なものではない。溶液のpHに対するイオン交換樹脂の安定性を示すものではない。
膨潤率
イオン交換樹脂は交換基の形によって体積が変化する。これはイオンの水和数によるとされているが、たとえば強酸性陽イオン交換樹脂ではナトリウムイオン形から水素イオン形にすると体積が増加する。強塩基性陰イオン交換樹脂でも同じように塩化物イオン形から水酸化物イオン形にすると体積が増加する。弱酸性、弱塩基性のイオン交換樹脂は逆で弱酸性陽イオン交換樹脂は水素イオン形の体積が小さく、たとえばナトリウムイオン形にすると体積は著しく増加し、弱塩基性陰イオン交換樹脂でも同じように遊離塩基形から塩形にすると体積が増加する。膨潤率は総交換容量を全て転換したときの最大値で示すが、lotにより多少変化するため参考値としている。
備考欄
参考となる事項を付記している。ゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂は架橋度(DVB%)で製品の多孔性の程度を表すことができるので参考のために記載する。陰イオン交換樹脂は製造工程において二次架橋が発生するので、DVB%が多孔性の度合いを表すことにはならない。また弱酸性陽イオン交換樹脂にはpKa値を掲載しており、pKa値が小さいほど酸性度が強いことになる。
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